株式会社アデカ
「柏市」の農作物でお酒を作って地元を盛り上げたい。
弊社は日本ワインのネゴシアン(ワイン商)です。 独自の醸造方法やブレンドを日本のワイナリーに生産して頂き、自社ブランドラベルとして国内市場にご提案させていただいております。
2016年ころ、柏市の手賀沼湖畔にワイン醸造所を作りたいと考え、調査をすすめていましたが、ワインの原料となる「ブドウ」が柏を含めて近辺にはあまりありませんでした。
しかし、柏市を周辺とするエリアは古くから和梨の生産地であることから、梨を使った《梨シードル》専門醸造所を建てる計画を考えはじめました。
原料や資金についてなど、様々な計画を立てていましたがなかなかうまくいかず、5年の月日が流れました。
「美味しいのに廃棄されてしまうなんてもったいない!」フードロスを無くしたいという想いから。
ある日、趣味仲間の梨農家さんから「美味しいのに、見た目や触感が販売に適さないという理由で廃棄されている梨が、ひとつの農家だけで数トンにもおよぶ」という悲しい話を聞きました。
「美味しいのに廃棄されてしまうなんてもったいない!」そこで、梨農家さんを紹介していただき「廃棄梨を利用した果実酒を作りませんか。」と提案しました。
理由“果実酒”にすることで賞味期限がなくなり、長期保存することで熟成と呼ばれる、さらに味わいに深みがでます。梨農家さんとの打ち合わせを経て、行き場のない梨原料を分けて頂くことで話がまとまりました。
さっそく試作を開始しましたが、なかなか思ったような味わいになりません。そこで、世界的に普及している「林檎のシードル」は酸味があるりんごから美味しいシードルを作っていることに着眼し、ほかの品種よりも酸味のある[豊水]を原材料として使用。すると、ようやく思ったような美味しいシードルが出来上がりました。
廃棄梨を使った新商品「梨シードル」を「どのように認知してもらうか。どうしたら売れるのか。」が課題でした。
せっかくフードロス削減を目標にしたSDGs商品を作っても、売れなければ作り続けることはできません。まったく新しいこの商品の販売先にはとても悩みました。
そこで、卸売りしかしたことのない弊社の新しい販路として、小売り販売を始めることにいたしました。なかでも、当時とても流行っていた「クラウドファンディング」を試してみることにしました。その結果、たくさんの方に認知いただき、目標達成率500%の実績を作ることができました。SDGsへの社会の関心の高さに驚いたと同時に、これで「梨シードル」を製造し続けることができれば、継続的にフードロス削減を進められる!という目標が見えてきました。
船橋市役所で記者会見を開いたところ、千葉日報さんをはじめ、全国紙新聞社の千葉版、日本経済新聞社の全国版、地方紙、業界誌等々。ネット記事になったり、テレビのニュースに流れたり…さらには船橋市のふるさと納税品にも選定されました。
※2023年現在は柏市産の梨シードルもつくり、柏市のふるさと納税品にも選定されています。(完売しました)
驚きの連続で、新しい出会いがあり、新しいプロジェクトが始まり、コロナ前までは全国に日本ワインを卸す業務が主体の弊社でしたが、「梨シードル」のおかげで地元(柏・船橋)との交流が増え、新しい道が切り開かれました。
地元柏市周辺で大きな反響を呼び、売り切れ続出。千葉県全体にも広げたいという新たな目標。
クラウドファンディングの後、船橋の梨農家さんだけでなく、柏市の梨農家さんともタッグを組み、柏市の廃棄梨を利用した「すてない梨シードル」という商品を開発し、柏市の道の駅で販売を開始。生産分が売り切れてしまうほどの大盛況で、今後も毎年11月頃販売の目途がたち、梨農家さんたちも大喜びです。
※行き場のない梨を廃棄するのには毎年かなりの金額がかかっていたとのこと。
柏市各所で行われているイベント、フェスタでは毎回売り切れになるほど地元では人気の商品となりました。SDGs推進企業様のパーティにて使用していただくなど、小売りだけでなく企業様からの御引き合いも増えてきました。この船橋産「梨シードル」および柏市産「すてない梨シードル」が売れてくれるほど、廃棄梨をたくさん減らすことができるため、フードロス削減につながっていきます。とても良いサイクルになってきていると感じているところです。
目標は「千葉県中の廃棄梨ゼロの実現」です。
梨だけでなく他の果物の廃棄分を使用したお酒を開発し、フードロスゼロをさらなる目標としています。
お酒にする理由は、二次加工品にしても消費期限がなくなるからです。さらに、搾りかすも飼料として使えるので廃棄梨ゼロの千葉県を目指すことができます。
また、生産者さんたちなしでは、私たちは成り立ちません。農作物生産者(一次産業)の方々の収入源を増やすことで、次世代の就農者数の増加を目指したい。
大きな夢を描いた弊社の目標に、ご賛同いただけましたら幸いです。
■SDGs企業様のパーティ等で環境に配慮した商品でイメージが良いとして喜ばれております。
■SDGs商品は、毎年数量限定生産なので、完売した場合次回の生産をお待ちいただいております。
■多くの方々にご購入いただけるほど生産量を増やせますので、その分廃棄される農作物を減らすことができます。
株式会社アデカでは「SDGsに本気で取り組む。」を合言葉とし、これからも社会に貢献しながら、社会に役立つ商品開発を継続したいと考えています。