千葉オイレッシュ株式会社

千葉オイレッシュ株式会社は1980年創業。処理方法に問題を抱える廃油・引火性廃油などを油種や劣化程度に関係なく画一的化された方法を用いて、短時間、低コスト、無公害に再生している。さらに廃酸・廃アルカリの中和処理リサイクルも手掛ける。2009年に完成したスラッジ(汚泥)の再資源化を可能にする再生混合燃料汚泥施設、スラリーリサイクル燃料(SRF)の施設稼働など総合的な環境処理と再資源化事業を展開している。

〒292-0526
 千葉県君津市笹1249番3号
TEL 0439-39-3033
https://www.oilshu.co.jp/

企業

100%再利用を目指し技術開発進める 千葉オイレッシュ株式会社

地球温暖化やごみの不法投棄、自然災害の頻発・激甚化など環境問題の解決に貢献するため、「千葉オイレッシュ株式会社」(君津市)は、廃油などを適切に再生処理してリサイクル燃料として供給している。燃料化が困難な素材もリサイクルできるように研究・技術開発しており、廃油を100%再利用できる会社になれるように取り組んでいる。

同社は京葉工業地帯や首都圏一帯の工場からの廃油を回収し、石炭などの代替燃料としてセメント工場や石灰工場に低炭素燃料として提供する。

創業時から続ける技術開発により、機械廃油に含まれる水分や不純物を除去して製造するクリーンな再生重油のほか、廃水を再生燃料の原料としたエマルジョン燃料、塗料の固まりや汚泥類などさまざまな廃油をリサイクル燃料として再生することが可能になった。

また、廃酸・廃アルカリや汚泥の燃料化も展開している。

たゆまぬ成長、社員に利益還元「人を大切にする経営」

現在、一部燃料化が困難で焼却処分せざる得ない廃棄物もある。今後、リサイクル技術の研究・開発にこれまで以上に力を入れ、政府が2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする「カーボンニュートラル」やSDGsの理念に応えて廃油などの100%リサイクルを目指す。

このように常に技術改良を続けることで業績は長年好調を維持。社員に利益を還元して待遇を良くする「人を大切にする経営」を重視している。

地域貢献活動も積極的に取り入れている。清掃活動を定期的に行うほか、学校への図書寄贈や社員の消防団参加の後押し、自治会への支援と多岐にわたる。2019年に相次いで襲来した台風被害を教訓に「君津市災害用トイレトレーラ-」のクラウドファンディングに協力。21年8月にはコロナ禍で売上減などの影響を受ける市内の商業・観光事業者の支援へ、君津市に300万円を寄付した。

地球環境改善への思いを働きがいに変える

野村拓也社長は「地球温暖化、海洋・水質汚染や大気汚染、森林破壊といった、さまざまな要因により環境問題は深刻化している。これらの問題を解決するために会社として何ができるか常に考え、安全で安心な生活、地球環境改善への思いを働きがいに結びつけて事業を行う」と持続可能な社会の実現へ向けて意欲的に話した。