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商店街を地域経済の新たな振興拠点に 佐倉・臼井地区で進むオンライン/オフライン双方の取り組み

佐倉市の京成臼井駅周辺の商店街が加盟する「臼井地区商店会連合会」は、地域の新たな交流拠点を整備することで、持続可能な雇用創出や地域経済の振興を目指している。少子高齢化やデジタル化など社会環境が変化する中、SDGs視点も取り入れた「打ち手」を展開することで、時代の変化に対応していく狙いだ。

連合会には、駅前の「レイクピアウスイ」を運営する臼井ショッピングセンター協同組合と、周辺商店街からなる臼井王子台商店会の2団体が加盟。2021年度は千葉県中小企業団体中央会のサポートで研究会を毎月開催し、地域経済活性化の新たな方向性を模索してきた。

地域の新たな拠点「うすいコミュニティひろば」を開設

そこでの議論を踏まえ2022年2月にオープンしたのが、コミュニティスペース「うすいコミュニティひろば」だ。レイクピアウスイ1階に位置する好立地を生かし、イベントなどを通して多様な世代の交流を促すとともに、地域事業者の交流拠点としてローカルビジネスの活性化にも発展することを目指している。

連合会の鳥羽敏彦会長は「多様性をテーマに臼井地区の住民にとっての交流の場にしていきたい」と抱負を語る。今後、さまざまな切り口でイベントを企画していくほか、地域産品の開発などにも取り組んでいく。

情報発信にデジタル活用、「新しい働き方」にも対応

もう一つの軸がデジタル活用だ。レイクピアウスイ全館へのWi-Fi導入をはじめ、チラシなどでは届かなかった層へのアピールとしてインターネット広告やウェブを活用した情報発信に取り組んでいる。2022年4月にはレイクピアウスイ2階にシェアオフィス「コワークdeレイクピア」をオープンし、テレワークなど新しい働き方にも対応できる環境を整えた。

コミュニティスペースなどを活用した「オフライン施策」と、ウェブを活用した「オンライン施策」を組み合わせながら、臼井地区商店会連合会は時代に即した地域経済の持続的な発展に取り組んでいく。